ブラインド(視覚障害者)は全く見えないの?どんなことが苦手なの?


全く見えない全盲の人もいれば、普段の行動からは視覚障害と気付かない弱視の人もいて、その障害の程度は様々です。
弱視の人も視力が弱いだけでなく、中心が見えなかったり、その逆に周囲が見えなかったり、まだらにしか見えるところがなかったりと、視野障害を併せ持つ人が多いです。また、暗いと見にくくなる人もいれば、明るいとまぶしくて見えなくなってしまう人もいたり…と、天候や時刻によって見え方が刻々と変化するブラインドもいます。
現在の視覚の状態や見えない・見えにくい状態になった時期などによってどんなことができないかは大きく異なりますが、ブラインドが苦手なことの代表は以下の三つです。


① 環境把握…近くに誰がいるのか、どこに何があるのかを把握するのが苦手です。
「この部屋には6人掛けのテーブルが4つあって、ここには○○さんと××さんがいますよ」
「ごみ箱は部屋の右奥隅にありますよ」など言葉で説明しましょう。


② 移動…環境把握が難しいので、初めての場所や広い場所での移動が苦手です。
移動する時には「誘導しましょうか?」と一声かけましょう。


③ 情報収集…文字の読み書きはもちろん、テーブル上のお酒の種類や大皿に乗ったおつまみの量などを知るのも苦手です。
「お皿の12時にポテトサラダ、2時に串切りのトマト、6時に目玉焼きです。醤油とソースがあるけど使いますか?」
などどこに何があるか言葉で説明しましょう。


私たちのクラブでは、ブラインド一人一人に「カルテ」を作成し、見え方やスキーの誘導方法、滑る時の癖など、様々な情報を記入しています。ペアになったブラインドのカルテはしっかり読み情報を把握しておきましょう。また、直接ブラインドに質問して情報収集に努めましょう。

誘導の基本姿勢


一緒に歩く時は、パートナー(晴眼者)はブラインドの斜め半歩前に位置し、ブラインドに肘か肩を握ってもらいます。
脇を開けたり、腕を振り過ぎずに自然に歩きましょう。
常に繋がった状態で、引っ張ったり、後から押したりしないようにしましょう。


階段や段差に近づいたら、必ず「階段を上ります」「下ります」とはっきり言って、すぐ手前でいったん止まります。ブラインドが一段目のヘリを確かめたら歩き出し、パートナーは常に一段前を歩きましょう。
階段が終わる時には、直前に終わることを伝えます。
階段や段差には必ず直角に近づき、昇降してください。

生活している場面では


● オリエンテーション
部屋のレイアウトや様子など環境を説明することも大切です。大きなものから小さなものへと順番に具体的な言葉(右、左、前、後ろ、大きく一歩、何メートル位etc)で説明します。できれば、説明の中に匂いや音を盛り込んだり、実際に触ってもらうともっと効果的です。


●食事の時は・・・
テーブルの上のものを説明する時は、テーブルやお盆を時計の文字盤に見立てて伝える方法もあります。
コップや汁物、熱い物の位置を知らせる時は、手を直接ものに導いて確実に位置を伝えるとよいでしょう。


●トイレでは・・・
同性の場合は中に入って説明します。(洋式か和式か、縦向きか横向きか、流水ボタンの位置など)
異性の場合は入口まで誘導し、そこでわかる範囲の説明をして、あとはブラインドの判断に任せましょう。近くにいる同性のパートナーにバトンタッチしてもいいですね。

文字の読み書きはどうしているの?

視覚障碍者が使用する文字として点字を思い浮かべる人は多いことでしょう。でも、この点字を日常的に読み書きで使用しているブラインドはそれほど多くなく、だいたい視覚障碍者全体の1割程度といわれています。
では、それ以外の人はというと、ルーペ(拡大鏡)などを使って普通の文字を読み書きしたり、拡大文字を使用したりしています。また、パソコンやスマホを使って読み書きしている人も多いです。
ブラインドがパソコンやスマホを使えるの?どうやって使っているの?と疑問に思われる人も多いでしょう。
ブラインドは視覚の状態に応じて、画面に表示される文字を拡大したりコントラストを調整したりする機能を使ってパソコンやスマホの文字を目で読んだり、画面に表示される文字を合成音声で読み上げる機能を使って耳で聞いたりして捜査しています。
私たちのクラブのブラインドもパソコンやスマホを駆使してクラブ運営に携わっていますので、どんなふうにパソコンやスマホを使っているのか、ブラインドに直接尋ねてその様子を見せてもらうのもよいですね。

【参考】
「見えない人・見えにくい人のことを知って わたしたちにできること考えてみよう!」
(出典:特定非営利活動法人 全国視覚障害者情報提供施設協会)